四柱推命は生まれた年・月・日・刻(時間)の十干と蔵干で性格や健康面、対社会的行動等を観ていきますが、しっかり学習して理解をしないと判断できない部分と1回話を聞けばすぐ判断できてしまう簡単な部分があります。
簡単な部分につきましては過去に下記のことを書きましたが、今回はそれと同等かそれ以上に簡単に判断できる「情緒性」「論理性」について書きます。
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「情緒性」とは、気分に作用されたり、感情的になりやすかったり、目の前にある状況で言動が変化する等感覚を重視することです。
一方「論理性」とは、ルールや秩序、段階を重視したり、筋を通したり、過去の経験やデータ、知識を重視することです。
したがって、「情緒性」の強い方(情緒的な方)は人間的な暖かみを感じる反面段取りを組むのが苦手でパソコンや機械などに弱く、「論理性」の強い方(理論的な方)は逆にパソコンや機械などに強い反面冷たく感じられます。
それでは、四柱推命で「情緒性」と「論理性」をどのように判断するかですが、
四柱八字の月干、日支蔵干、時干に付いている干で判断します。
例1
四柱八字と大運を確認するには、干支と暦の計算データ(PC対応・スマホ対応)をご利用ください。
「情緒性」=甲・乙・壬・癸(五行で木、水の干)
「論理性」=丙・丁・庚・辛(五行で火、金の干)
どちらにも該当しない=戊・己(五行で土の干)
上記の例1では、月干に辛 、日支蔵干に丁、時干に丙が付きといずれも「論理性」を表しますので論理的な方と判断できます。
例2
この方は月干と日支蔵干に壬、時干に乙が付きいずれも「情緒性」を表しますので情緒的な方と判断できます。
例1,2のように3つの干とも「情緒性」「論理性」のどちらか一方に偏っている方は分かりやすいのですが、多くの場合は2つの干と1つの干に分かれたり、土が絡んだりして複雑です。そのような場合は以下の条件で判断してください。
・月干、日支蔵干、時干のうち2つの干が「情緒性」または「論理性」であれば、その2干の性質で判断する。
例3
この方は日支蔵干と時干に庚、月干に乙が付き2つの干が「論理性」であるため論理的な方と判断できます。
・月干、日支蔵干、時干のうち1つの干が「情緒性」または「論理性」で残り2つの干が戊・己あれば、戊・己を除いた1つの干の性質がやや影響すると判断する。
例4
この方は月干に己、月干に戊が付き、日支蔵干に乙が付くため、やや情緒性の方と判断します。しかし、戊・己の意味合いが強く出る場合もあります。
・月干、日支蔵干、時干のうち「情緒性」、「論理性」、戊・己と1干ずつある場合は陰干(乙・丁・辛・癸)よりも陽干(甲・丙・庚・壬)の方が多少強く影響はするものの、「情緒性」「論理性」という観点においてはバランスが取れていると判断します。
例5
この方は月干に戊、日支蔵干に壬、時干に丁が付いており、陰干の丁よりも陽干の壬の方が強く影響するためやや情緒性の方と判断します。
但し、「情緒性」「論理性」については大運(10年運)の巡りにより変わることがありますのでご注意ください。