久しぶりの四柱推命占例です。
私の知り合いで生年月日が同日でしかも出生時間が4時間しか違わない2人の女性がいます。
(プライバシーの関係上、命式は天干と蔵干のみで表しています。)
Aさんの命式 Bさんの命式
丙 庚 壬 壬 戊 庚 壬 壬 ←天干
辛 甲 己 己 壬 甲 己 己 ←蔵干
大運(10年運) AさんBさん共通37 27 17 7 ←大運の開始年齢
戊 己 庚 辛
申 酉 戌 亥
出生時間が違うだけですので、生まれた年・月・日の十干と蔵干は同じで時間のみ異なっています。
天干の相生、相剋関係は下図のとおりです。外側の線が相生関係、内側の線が相剋関係です。
日干の強弱を観ますと
二人共日干[庚]は月干[壬]へ相生し、日支蔵干[甲]へ相剋しています。
違いはAさんの命式は日干[庚]が時干[丙]から相剋されているのに対し、
Bさんの命式は日干[庚]が時干[戌]から相生されています。
四柱推命は大運を含めて日干が強められすぎたり弱めすぎられたりするのが凶で、程よくバランスが取れているのが吉となります。
したがって、Aさんの命式は日干を強める干*1が隣接していないので日干が結構弱いのに対し、
Bさんの命式は時干[戊]が日干を強めるためバランスが取れる方に向かいます(それでも日干がやや弱めです)。
以上が命式での日干の強弱でしたが、命式でバランスを崩していたら全てが凶になる訳ではなく、大運が助ける干(命式で日干が弱ければ大運で強める干、日干が強ければ大運で弱める干)が巡れば吉になりますし、逆に大運が助けない干(日干が弱くてさらに大運で弱める干、日干が強くてさらに大運で強める干)が巡れば凶となります。
Aさんの大運を観ていきますと、命式の時点で日干が結構弱いにもかかわらず7歳から17歳までの大運(10年運)が辛亥ですが、日干[庚]にとって助けになるはずの[辛]が命式の[丙]から相剋され助けられなくなり、しかも[亥]は相生する関係なので助けになりませんので凶となります。
一方Bさんは同じく大運が辛亥ですが、命式から[辛]が相剋されないため比和し助けになり吉となります。
それでは、この4時間の差がどう人生に影響されたかですが、
Aさんは暴力を振るう父親の元に生まれ、7歳の大運に入った頃に母親が父親の暴力に耐え切れなくAさんを置いて家からいなくなったそうです。置いて行かれたAさんは身寄りがないので父親の元にいざるを得なく、理不尽な暴力に耐えながら生活していたそうです。
次の大運が巡った17歳になる頃、いなくなった母親が突然家の様子を見に目の前に現れたそうです。その時たまたま父親が不在で、母親に一緒に暮らしたい事を訴えすぐさま身支度をし父親の元を離れ母親と暮らし始めたそうです。
17歳からの大運は庚戌と日干[庚]を助ける干ですのでこのように良い方向に向かうことになります。
一方Bさんは父親が大手企業のサラリーマンではあったもののハードな業務ではなかったために父親と接する時間が多いごく一般的な家庭だったそうです。
このように出生時間の違いでこうも人生が違います。
先日知人が知り合った四柱推命の占い師が出生時間を必要ないと言っていたそうですが、四柱推命と名乗っている限り出生時間を観ないと上記の方の違いを見分けることが出来ないでしょうし、また正確な判断ができないでしょう。
ご案内
来年1月に四柱推命講座(第2土曜コース)を開講いたします。
上記のAさんBさんみたいな命式を見分けられるように学習致します。
12月19日の回は満員御礼。1月30日は余裕があります。
同じく残り2席です。
来年3月開講です。
*1:相生されたり比和される干のこと。相生する干はエネルギーを洩らすため強められる干にはならない。