7月25日の記事で命占・卜占・相占の違いを書きましたが、
「四柱推命で引越しの方位を観てください。」と言われることがあります。
おそらく四柱推命は中国四千年の歴史があり運を良くすることが出来るのではないか、と思われたのではないかと推測しますが、
四柱推命で方位を観ることはできません。
(たまに四柱推命云々言っている占い師がこの点を分かっていないことがありますが)
四柱推命は命占ですので、生年月日時間より性格を観たりや運勢を予測することしかできません。(それでも性格や運勢を知るだけでも人生を歩むことにおいて多大に役立ちますように思えます。)
それでは方位は何で見るかと申しますと、気学で観ます。方位は人がいつ、どの方位に移動するかで判断していきます。通常鑑定では逆の視点で「いつ、どの方角に移動すれば人にとって吉方位か」を判断していきます。
さて、本日は
命占においての気学と四柱推命との違いについてです。
気学の命占は傾斜法という占法がございます。
傾斜法とは月命盤(生まれ月の盤)の中で本命星(生まれ年の九星)がどの位置に入っているかで性格面を観ていったり、勤務運や独立運、財運、病災等を月命盤で観ていきます。
一方四柱推命は前述のとおり生年月日時間で観ていきます。
そうしますと、四柱推命は生年月日時間があるのに対し、気学傾斜法は生年月だけなので当たらなかったり、分かる内容が薄いのではないか、と思われがちですが、実際はそうではありません。
四柱推命は十干・十二支、気学傾斜法は九星で観ていきますので視点が違うことはございますが、結果として同じ事を表していることが多いです。
例:ジョージ・アレクサンダー・ルイ王子
2013年7月22日16時24分(英国夏時間+1時間)
A:四柱推命の命式
B:気学の月命盤
(本命星:五黄土星、月命星:六白金星 巽宮傾斜)
性格を四柱推命、気学傾斜法で観ていきますと次のようになります。
(以下A,Bの続きは判断理由)
・積極的で行動派→A:時干支が食傷と財、B:巽宮傾斜
・交友関係が広い→AB共に上記と同じ
・親分肌でさっぱりした性格→A:時干の壬、B:本命星五黄
・アイディアマン→A:時支が食傷、B:震宮に吉神が入る(*上記盤には明記してません)
・ここぞの時に判断で迷う→A:日干陰干に対し財が陽干、B:巽宮傾斜
・父親に対して恐れ多く感じる→A:日干陰干に対し財が陽干(但し日干強弱や大運により変わることがある)、B:乾宮が暗剣殺(但し違った意味合いも有り)
このように基本的なところは同じとなります。
但し、判断において異なる点は
・気学傾斜法には大運的な要素がないのに対し、四柱推命は大運(十年運)があるので時間的な流れと併せて観ることができます。したがって、時間的経緯による性格の変化も判断することができます。
・しかし、気学傾斜法は本命星と月命星だけを分かればいいので、慣れれば手元に万年暦等がなくとも生年月日を聞いてから十秒程度で判断できるのに対し、四柱推命は命式を出すのにソフトを使用しない限り時間がかかり、しかもソフトを使用したとしても大運も考慮しなくてはならないので判断にも時間がかかります。
・四柱推命は生まれた時間が分からないと判断できませんが、気学傾斜法は生まれた時間が必要ないので、生まれた時間がわからない時には気学傾斜法で判断できます。但し、四柱推命は前述のとおり時間的経緯が判断できますので詳細に判断できます。
このように四柱推命と気学傾斜法はそれぞれ一長一短ですので、状況に応じて使い分ければよろしいかと思います。
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